2021年 9月

パッドオンビア+穴埋め工法について(製造)

前回に引き続き、「パッドオンビア+穴埋め」の製造工程について、紹介させて頂きます。

標準的な基板とパッドオン+穴埋めの基板では、パネルメッキ後の工程に違いがあります。

①積層
②ドリルによる穴空け加工
③パネルメッキによる導通の確保

この後、レジストやシルク・表面処理を行うと、標準的な基板となります。

「パッドオンビア+穴埋め」ではパネルメッキ後に、標準外の穴埋め工程が必要になります。

④樹脂(または伝導性ペースト)充填
⑤硬化・平坦化
⑥ふたメッキによる導通確保

この標準外の作業は、人手によるものが大半ですので試作ならではの工法になり、コストも
少しお高くはなりますが、基板サイズに制約が有る際や、出来るだけ小型化したいなど、
基板やデバイスピッチの狭小化を求める製品向けに提案しております。

@kitaoka

パッドオンビア+穴埋め工法について

今回のブログは、パッドオンビア+穴埋めの基板工法について、紹介させて頂きます。

そもそも、パッドオンビアとは何か?から紹介させて頂きます。

パッド(Pad)とは、部品を取り付けるために設けられた銅箔部分(表面処理によって、金メッキや、半田メッキ等が施されます)のことを指し、
このパッド部分にビア(VIA)を設けることを、パッド オン ビアと呼んでいます。

上図のように、標準的な設計では、部品から引き出しラインを引いてパッドの外にビアを設けます。
一方、パッドオンビアは、その名の通りパッドの上にそのままビアを設けるため、標準的な設計に比べ、部品間隔を詰めたり、配線を多く通すことができる為、基板の小型化に有効な手法となります。

デメリットももちろんあります。
ビアを設けることから、穴が開いてしまいます。
部品実装する際、この穴に半田が流れ込むことで実装不良となる恐れがあります。

放熱パッド等であれば、半田が流れ込まないようにパッドの形状や、レジスト形状を工夫することも可能ですが、狭ピッチBGAのパッドや2端子チップのパッド等、工夫することが不可能な形状も存在します。

 

 

ここで登場するのが今回紹介する「パッドオンビア+穴埋め」という工法です。
穴が問題になるなら塞いでしまえ!
と言うことですね。

樹脂や導電性ペーストでビアの穴を塞ぎ、蓋メッキを施すことで導通を確保し
実装上の問題点をクリアにします。

ただ、工法が標準外になりますので、次回ブログでそのあたりを紹介できればと思います。

@kitaoka