狭ピッチBGAの基板設計②(設計手法について)

弊社で実績のある狭ピッチBGAは、0.65mmピッチ、0.5mmピッチ、0.4mmピッチ等です。

外側の1列目は部品搭載面から引き出す事が出来ますが、2列目より内側は工夫が必要です。
弊社での基板設計は下記を採用して設計しています。

1.パッドオン貫通ビア
2.パッドオンレーザービア(ビルドアップ基板)

共にBGA取り付けパッド部分に直接VIAを設け、内層で配線する工法です。

それぞれのメリットとデメリットを簡単にまとめると・・・

<パッドオン貫通VIA(樹脂埋め)>

 パッドオン貫通VIA<図1 BGA部パッドオン貫通VIA例>

メリット
●貫通穴を使用するため、通常の貫通基板と同様の基板設計を行うことが可能
●少量製造時はビルドアップ基板に比べ低コスト
●対応できる基板工場が(ビルドアップ基板に比べ)多い
デメリット
●樹脂による穴埋め・硬化・蓋メッキと工数が増えるため、量産に向かない

 

<パッドオンレーザーVIA>

ビルドアップ <図2 BGA部ビルドアップVIA(フィルドビア)例>

メリット
●レーザーVIAを用いるため、設備があれば量産対応ができる
デメリット
●フィルドVIAを用いたり、ビルドVIAの垂直スタック等、高コストになる
●対応できる工場が少ない

 

個人的には「パッドオン貫通ビア」の方が基板設計がしやすいと感じています。
「パッドオンレーザービア」によるビルドアップ基板では、多段ビルドによる
層間VIAの組み合わせや、ビルドVIAの垂直スタックを採用できない場合など、
基板設計の難易度も上がる傾向が高いと感じています。

つづく