IPC規格~基板製造編(後編)~

前回に引き続きIPC規格・基板製造編の後編として、検査基準について紹介します。
(以前紹介したカテゴリー図の青色の規格です)

2.検査基準について

プリント基板の検査基準として、「IPC-A-600」が規定されています。
この基準の中で製造精度がクラス分けがされており、
class1 一般的な電子製品
class2 専用電子製品
class3 高信頼性電子製品
と、分けられています。
同じ検査でも基準が異なれば良品・不良品に分かれますね。
様々な検査項目から少しピックアップして紹介します。

・クラスにかかわらず共通な例(基板外形)

・クラスごとに基準が異なる例①(導体間隙部分の導体残り)

・クラスごとに基準が異なる例②(ウィッキング)

このように、クラス分けにより製造精度を規定しており、
コストと品質を踏まえた良い分類・基準かと思います。

前回と今回で、2点をピックアップして紹介させて頂きましたが、
国内の基板製造メーカーで、IPC基準の検査をうたわれている
メーカーはまだまだ少ないようです。

一方海外では米国だけでなく、アジア圏でもIPC-A-600準拠や、
IPC-A-600 Class2基準と、明確に謳われているところもありました。
グローバルスタンダード・デファクトスタンダードとして基板製造
メーカーにも採用されていました。

弊社はまだ、製造・検査においてIPC基準を要求された経験はありませんが、
海外に拠点を持つ身として、強く印象に残りました。
今後の展開を考える契機となりそうです。

つづく

@kitaoka