2021年 7月

基材について(耐熱温度編)

以前のブログ「基材について②
で、基材の耐熱温度について記事にさせて頂きました。

今回、弊社で取り扱いのある基材を中心に、耐熱温度も交えて、改めて紹介させて頂きます。

弊社では、ガラス布基材にエポキシ樹脂を浸透・硬化させた「ガラエポ」と呼ばれる
基材を標準的に取り扱っております。
NEMA/ANSI規格で規定されたFR-4、FR-5が該当します。
(FR-1~FR-3について、弊社ではほとんど取り扱っておりません)

FR-グレードについて、基材の種類、対応するJIS規格、用途(絶縁性・耐熱性)の一覧を示します。
弊社ではJIS規格で呼称する機会はほとんど無く、「FRグレード」で呼ぶことが一般的です。

FR-4の耐熱温度は120度以上、FR-5の耐熱温度は150度以上となっており、FR-5材がより高耐熱材として規定されています。

弊社で対応可能な基材の一部ですが、具体的な耐熱温度の一覧をメーカーカタログより抜粋しました。

通常、IC等の耐熱温度がそれほど高くなく(85度~105度程度が一般的です)、基板自体にそこまでの耐熱性が要求されない為、FR-5グレードについての実績はそれほど多くありません。

特殊な事例として、「周辺温度150度」という特殊環境での使用を前提とした基板で、耐熱温度確保のために、FR-5相当の「MCL-E-679W」を採用した実績があります。

また、耐熱性ではなく高速伝送を目的として、高性能FR-4材の「CCL-EL230T」を採用した実績もありますが、こちらの事例は今後改めて紹介させて頂きます。

ガラス布基材・エポキシ樹脂(FR-4/FR-5)以外の基材例も載せてみます。

高周波・高速伝送対応基材として使用される「Megtron6」材は、「ガラエポ」ではない為、
FRグレード品ではないことが分かります。

一概に「プリント基板」と言っても、目的に併せて検討する必要がある場合もあります。
高温環境下や、高周波・高速伝送など、特殊な用途の際はぜひ相談ください。

@kitaoka

Altium Designerの運用(アートワーク設計)

Altium Designerの運用について、今回はアートワーク設計について紹介します。

 

 

導入で触れましたが

(簡易)自動配線
等長配線
シミュレーションツール

 

 

など、設計者が使いたいツールが豊富に内蔵されており、
「軽く確認したい」という際には威力を発揮します。
とはいっても、自動配線ツールやシミュレーションツールも
事前準備に手間がかかるのには変わり有りません。
等長配線ツールにしても、思い通りにいかないことも・・・無くは無いですが、
標準的に組み込まれているので、いざという際は使えます。

 

また、導入後に感じた不満点も挙げてみます。

・各コマンドに対するレスポンスが微妙に悪い。
・慣れ・・・という部分が大きいかもしれませんが、全体的な操作感はそれほど良くない。
・ツール自体が非常に重く、特にCADのBootに非常に時間がかかる。

と、いった点でしょうか。

複数のファイルを次々にオープンし確認する・・・
と言った使い方には向いていないように感じます。
(普通は、そういった使い方をしないので個人的な感想です)

個人的に、普段は別のCADをメインで使っているため、第三者チェック等で稀に使用する際に
すこ~~~しストレスを感じたり感じなかったり。^^;;;

@kitaoka